BFSIにおける5つのサイバーセキュリティの盲点:貴社のリスクを評価する

July 19, 2024

BFSIにおける5つのサイバーセキュリティの盲点:貴社のリスクを評価する

銀行・金融サービス・保険(BFSI)業界におけるデジタルトランスフォーメーションが進む中、サイバーセキュリティは最重要課題となっています。多額の投資が行われているにもかかわらず、金融機関は依然として深刻なサイバーリスクに直面しています。IBMの「2021 X-Force 脅威インテリジェンス・インデックス」によると、金融・保険業界は全体の攻撃の23%を占め、業界別で2番目に多く攻撃を受けていると報告されています。本記事では、金融機関のセキュリティ体制を脅かす、見過ごされがちな5つの脆弱性を紹介します。

1. サードパーティベンダーのリスク管理
多くの機関が内部セキュリティに注力する一方で、外部ベンダーは過小評価されがちなリスク要因です。Ponemon Instituteの2020年の調査では、組織の53%が第三者によるデータ侵害を経験しており、Verizonの2020年レポートでは金融業界の侵害の64%が外部関係者に起因すると報告されています。

2. 従業員のサイバーセキュリティ意識
人的ミスはサイバーインシデントの大きな要因です。Verizonの2022年レポートでは、全体の82%の侵害が人的要因(ソーシャル攻撃、誤操作、悪用など)に関係しており、金融業界においては30%が内部関係者によるものとされています。すべての職層に対して継続的かつ体系的なセキュリティ研修の実施が不可欠です。

3. レガシーシステムとシャドーIT
旧式のテクノロジーと非認可のソフトウェアの使用は、重大なセキュリティ課題となっています。Accentureの2019年の調査では、世界の銀行の43%がCOBOLを使用しているとされており、現代の脅威への対抗力に欠けています。アップグレードにはコストが伴いますが、IBMの2021年レポートによると、金融業界におけるデータ侵害の平均損害額は572万ドルであり、それを上回るリスクとなり得ます。

4. モバイルバンキングのセキュリティ
Juniper Researchの2020年予測では、2024年までに世界のモバイルバンキング利用者は36億人を超えるとされており、それに伴いリスクも増加しています。Intertrustの2020年の調査では、金融系アプリの77%に重大な脆弱性が含まれていると報告されています。モバイル分野におけるセキュリティ強化は急務です。

5. インシデント対応体制の整備
サイバー攻撃発生時には、迅速かつ効果的な対応が求められます。しかし、IBMの「2021 Cyber Resilient Organization Study」によると、全世界の組織のうち、企業全体で一貫して適用されているインシデント対応計画を持つのはわずか39%にとどまっています。信頼性が重要な金融業界において、対応の不備は深刻な影響をもたらします。

これらの盲点は、多くの金融機関にとって深刻なサイバーセキュリティ上の脆弱性を示しています。デジタル化が進む中、BFSI機関はこれらのリスク領域に積極的に取り組む必要があります。

金融機関は、これらの盲点を含めた包括的なセキュリティ戦略の再評価と強化を進めるべきです。信頼とセキュリティが命であるこの業界において、リスク管理は単なる規制対応ではなく、競争上の必須条件です。

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